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PFASに対する総合戦略検討専門家会議第4回までが終了しました

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環境省が行っているPFASに対する総合戦略検討専門家会議の第4回目が、7月25日に行われました。

「PFOS、PFOAに関するQ&A集(案)」と「PFASに関する今後の対応の方向性(案)」という文書が同時に作成されてHPに載っていますので、この会議は今回で終わりだと思います。

どのような内容がまとめられたのか見てみたいと思います。

全体の結論の要旨は概要に記載されている

PFASに対する総合戦略検討専門家会議のHPには、7月発行のものとして、「PFASに関する今後の対応の方向性」に続いて、参考資料と概要が載っています。

この概要には、今回の会議の結論・提言というべきものがまとめられています。

PPT1頁なので引用してしまいます。

環境省のPFASに対する総合戦略検討専門家会議の資料より引用

PFASに関する今後の対応の方向性が取りまとめられていることになります。

図を見ていただければ、この方向性が3つのブロックに分かれていることがわかります。

  • PFOS、PFASへの対応
  • PFOS、PFOA以外のPFASへの対応
  • 科学的知見の充実

PFOS、PFASへの対応

この部分には以下の4項目が示されているが、実際上の問題と比較してみたいと思います。

  1. 管理の強化など
    この部分には、PFOS 含有泡消火薬剤等の正確な市中在庫量の把握、PFOS 含有泡消火薬剤等の代替、PFOS、PFOA 含有廃棄物の適正処理、水質の暫定目標値の取扱いの検討などが含まれています。
    この部分の問題点は、次の暫定目標値等を超えて PFOS、PFOA が検出されている地域等における対応にも関わりますが、米軍基地で使用されているPFOS 含有泡消火薬剤について把握できるのか、代替推進が行えるのか、PFOS、PFOA 含有廃棄物の適正処理もモニタ可能なのかということが最大の問題になるでしょう。
  2. 暫定目標値等を超えて PFOS、PFOA が検出されている地域等における対応
    ここには「PFOS 及び PFOAに関する対応の手引き」の充実による飲用ばく露防止の徹底のほかに、各自治体の参考となるような追加調査や濃度低減のために必要な措置の検討に資する参考情報をこの手引きに入れることが提言されています。また、自治体による健康状態の把握が求められています。
    実際にこの会議で議論された資料によると手引きでPFOS、PFOA示されている暫定目標値50ng/lの2倍(100ng/l)以上の数値が検出されている近年の調査地点は、公共用水で20か所以上、地下水で40か所以上あります。
    水道では、暫定目標値を超えているものが5か所(場所不明)ありましたが、ここには対策が取られています。
    高い数値が検出される場所は、近くに米軍基地があったり、フッ素系物質を作ったり使用したりしている化学メーカーがあるなど、実際の因果関係は証明されていないものの、普通に考えればどう見てもそうだろうと思わざるを得ない場所も多くあります。
    直接摂取する飲料水については、暫定的にでも浄水器などを導入するなどしてリスクの低減に努めなけらばならないと思います。
  3. リスクコミュニケーション
    ここには、今回作成したPFOS、PFOAに関するQ&A集(案)による丁寧なリスクコミュニケーションが求められています。
    このQ&A集(案)なのですが、以下の9項目が取り上げられています。大枠のQ&Aは以下のようになっています。
    ・PFOS、PFOA はなぜ、製造・輸入禁止といった非常に厳格な措置が採られているのですか。
    →有害性のほか、難分解性、高蓄積性、長距離移動性という特性があることから、環境への排出が継続された場合の将来への影響を未然に防止するため

    ・身近な環境中の PFOS、PFOA はこれから増えるのでしょうか。
    →同一の測定点において水質(河川等)、底質、大気中の濃度が全体的な傾向として年々減少傾向

    ・永遠の化学物質と聞きました。一度身体に入ったら一生残るのでしょうか。
    →一生身体の中に残るわけではありません。

    ・一部の地域では、PFOS、PFOA が飲み水に含まれている場合があると聞きました。大丈夫なのでしょうか。
    →暫定目標値を超えることがないように、水道事業者等による管理をお願いしています。個人の健康被害が発生したという事例は、国内において確認されていません。

    ・米国などで水道水の目標値等を厳しくする動きがあるようですが、日本の水道に係る暫定目標値の 50 ng/L では甘すぎるのではないでしょうか。
    →現在の暫定目標値(=50 ng/L)は、2020 年当時における安全側に立った考え方を基に設定されたもの

    ・健康影響に関する血中濃度の基準はないのですか。PFOS、PFOA の血液検査を受ければ健康影響を把握できますか。
    →現時点での知見では、どの程度の血中濃度でどのような健康影響が個人に生じるかについては明らかとなっていません。

    ・PFOS、PFOA は消火器に含まれていると聞きました。家庭で使う消火器にも含まれているのでしょうか。
    →通常家庭で使われている住宅用消火器には 含まれていない。

    ・PFOS、PFOA を含む泡消火薬剤の代替をどのように進めているのでしょうか。
    →PFOS、PFOA を含まない泡消火薬剤への代替の促進を図っていく予定

    ・泡消火薬剤以外にも、様々な用途で使われていたと聞きましたが、生活をする中で気をつけるべきことはありますか。
    →PFOS、PFOA は既に製造・輸入等が禁止されており、新たな使用製品が流通することはない。


    管理人の感想としては、2020年以降、PFOS、PFOAなどPFASへの規制値は、物質に対する評価結果と相まって、世界的にどんどん厳しくなる方向へ向かっています。

    現在市場にあるものの代替はもちろんですが、直接摂取する可能性がある場合も対策していかなければいけないかと思います。
  4. 存在状況に関する調査の強化等

    ・環境モニタリングの強化
    ・化学物質の人へのばく露モニタリング調査の本調査の実施に向けた検討

    ・どんどんやってくださいという感じです。

PFOS、PFOA 以外の PFAS の対応について

この部分は、物質は2種類に分けられており、その一つ目が、POPs 条約で廃絶対象となっている物質等です。

POPs 条約の廃絶対象となっている物質(PFHxS:ペルフルオロヘキサンスルホン酸)及び POPs 条約で廃絶対象として検討中の物質(長鎖 PFCA:長鎖ペルフルオロアルキルカルボン酸(ペルフルオロノナン酸(PFNA)など))は、優先的に取り組むとされています。

項目としては、

  1. 管理の在り方
    POPs 条約の廃絶対象となっている物質(PFHxS:ペルフルオロヘキサンスルホン酸)は、化審法の第一種特定化学物質に指定し、製造・輸入等を原則禁止すべき。
    廃絶対象として検討中の物質(長鎖 PFCA:長鎖ペルフルオロアルキルカルボン酸(ペルフルオロノナン酸(PFNA)など))は、POPs 条約における議論に参加しつつ、必要な情報の収集を進め、管理の在り方を検討。
    →ようは、後追いってことですな。
  2. 存在状況に関する調査の強化等
    環境モニタリングの強化、化学物質の人へのばく露モニタリング調査の調査対象物質について検討が掲げられています。
    →どの程度やるかは書かれていません。

二つ目の物質群は、上記以外のもので、

  1. 当面対応すべき候補物質の整理
  2. 存在状況に関する調査の強化等
    ・水環境中の存在状況の調査
    ・化学物質の人へのばく露モニタリング調査の調査対象物質について検討

が記載されています。ですが、優先度は低くなるというか、何らかの事象が海外などで起こらないとあまり調査などもされないかもしれません。

PFAS に関する更なる科学的知見等の充実について

この部分には、

  • 国内外の健康影響に関する科学的知見及び対策技術等の情報の継続的収集
  • 既存の知見の収集に加え、国内における関連する研究(健康影響やクロスメディアを通じたばく露防止の対策等)の推進
  • PFAS の環境中における存在状況の把握手法の検討
  • PFAS に関する科学的知見の発信

が記載されていますが、国内において研究がどれほど進むのかは、今のところ未知数です。

海外におけるリスク評価による規制値が厳しい方向に向かっている現在、日本においても継続的なモニタリングや、高濃度地域への対策、および健康リスクなどへの研究が求められるように思います。

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