労働安全衛生法関連の規則改正について

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今まで、このブログでは、製品系(しかも成形品メイン)の化学物質管理についてやってきました。

しかしながら、昨年から本格化してきている労働安全衛生法関連(下位規則ですね)の改正に関して言えば、日本の製造事業所ではほぼ全部に関係があります。

しかも、それを見ると自主管理しろと言ってる割には、やたら面倒と管理人も周囲の話を聞いて思っています。

大体、下位規則があるのかすらよく分かっとらんという方(管理人もその一人)も多いかもしれません。

なので、管理人も少し勉強してみようと思います。少しお付き合いください。

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そもそもの発端は何なのか?

この法規制の改正の基になったのは、厚生労働省の労働基準局が実施した職場における化学物質等の管理のあり方に関する検討会報告書です。

それではなぜこの検討会が開かれたかというと、その第1回目の検討会資料に開催要綱があり、最初の趣旨・目的に以下のように記されています。

現在、国内で輸入、製造、使用されている化学物質は数万種類に上るが、その中には危
険性や有害性が不明な物質も少なくない。こうした中で、化学物質による労働災害(がん
などの遅発性疾病は除く。)は年間 450 件程度で推移し、法令による規制の対象となって
いない物質による労働災害も頻発している状況にある。また、オルト-トルイジンによる
膀胱がん事案、MOCAによる膀胱がん事案、有機粉じんによる肺疾患の発生など、化学
物質等による重大な職業性疾病も後を絶たない状況にある。
一方、国際的には、化学品の分類及び表示に関する世界調和システム(GHS)により、
全ての危険・有害な化学物質について、ラベル表示や SDS 交付を行うことが国際ルールと
なっており、欧州では REACH(Regis tration Evaluation Authorisation and Restriction
of Chemicals)という仕組みにより、一定量以上の化学物質の輸入・製造については、全
ての化学物質が届出対象となり、製造量、用途、有害性などのリスクに基づく管理が行わ
れている。
こうしたことから、化学物質による労働災害を防ぐため、学識経験者、労使関係者によ
る検討会を開催し、今後の職場における化学物質等の管理のあり方について検討すること
とする。

第1回職場における化学物質等の管理のあり方に関する検討会 資料より引用

この検討会は、2019年9月2日に第1回が行われ、最終回の第15回は2021年7月14日になっています。約2年をかけて検討が行われ、報告書が作成されました。

報告書には何が書かれているのか

報告書は、20頁と比較的コンパクトなものなので読むことをお勧めします。

いやそれも面倒じゃという人は、報道発表資料をご覧ください。報告書のポイントが書かれています。

これに基づき今回の一連の動きになっているわけですが、実際にはいろいろな改正や通達などもあり訳が分からないよーという状態の方も多いかもしれません。

実際には上に紹介した報告書や資料を見ていただきたいのですが、項目だけ書くと以下のようになります。

  • 今までの化学物質ごとの法令による規制から自律的な管理に見直す
  • 化学物質の自律的な管理のための実施体制の確立
  • 危険有害性情報の伝達強化
  • 特定化学物質障害予防規則等に基づく個別の規制の柔軟化
  • がん等の遅発性疾病に関する対策の強化

まあ、これだけじゃ何のことだかわからないですよね。

今回の一連の改正についてどこに情報があるのか?

では、今回の一連の改正や通達などに対してどこを見てどう対策すればいいのでしょうか?

まずは、厚生労働省のHPに行って、

化学物質による労働災害防止のための新たな規制について
~労働安全衛生規則等の一部を改正する省令(令和4年厚生労働省令第91号(令和4年5月31日公布))等の内容~

というページを見ましょう。

本改正の主なポイントが書いてある下の方に
 労働安全衛生法の新たな化学物質規制 [PDF:765KB]

がありますので、それを読んで何をするのか大まかに確認しましょう。

そしてその下に関係法令、関係通達等、報道発表資料、パブリックコメントで寄せられたご意見等について、対象物質の一覧、よくあるお問合せ、参考資料、テキスト、制度の内容・職場の化学物質管理に関する相談窓口が、順番に書かれています。

ここにあるもので、基本必要なものはすべてそろっていると考えてよいと思います。

ですが、これを見た瞬間頭がくらくらする人も多いと思います(管理人もその一人です)。

これから実際にやることに入っていくけどものすごく大変そう

ということで、管理人は頭がくらくらしてきたので今回は、ここまで。

実際にやることに関しては、もうちょっと理解してから順番に書き進めたいと思います。

今年度中くらいに何とか理解して記事にしたいと思います。

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化学物質規制
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コメント

  1. ステップ より:

    どぉも。お久しぶりです。

    以降の記事、とても期待しております。
    化学物質に関する一切の担当をやる傍ら、安衛法に関する一切のことも担当を仰せつかっておりまして、日々、獅子てんや・わんやでございます(汗)。

    • OFFICE KS より:

      ステップ様、お久しぶりです。管理人です。
      いや、管理人もこの分野は不得意でして、勉強しながらになります。
      一応責任者として、Go、No Go判定と承認くらいはやっていたのですが、優秀な部下に任せっきりだったというのが本当のところです。

      なので、そこそこの期待度しかないということをご承知おきください。もっと優秀で詳しい方やページがあると思います(^^;。

  2. prince より:

    本件について来月外部セミナーを受講してきます。
    今後も情報発信いただけると助かります。

    • OFFICE KS より:

      prince様、コメントありがとうございます。管理人です。
      結構需要があるのですね。とはいっても、管理人も素人に毛が生えた程度なので、あんまり期待しないで待ってください。

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