今回は、エコデザイン規則(ESPR)の11回目になります。
今回は、第7章の経済事業者の義務(OBLIGATIONS OF ECONOMIC OPERATORS)の内容になります。
条項としては第27条から第38条まであります。この部分は、分量が非常に多いため複数回に分けての記事になります。そして多分、結構重要なことが書かれています。
第7章の内容
第7章の内容は、経済事業者の義務に関するもので、製造業者、輸入業者、流通業者、販売業者だけでなく、オンラインマーケットやフルフィルメントサービスまで含まれています。
第27条 Obligations of manufacturers
第24条には製造者の義務が書かれています。製品の設計・製造から、適合性評価、デジタル製品パスポート(DPP)の対応、トレーサビリティの確保、取扱説明書の提供、不適合時の対応、苦情処理、および当局への協力に至るまでの一連の義務が規定されています。
日本の会社の製品は、現地に製造事業所を持っていない場合、輸入業者が義務を負うわけですが、当然遵法している製品の輸入や必要な情報等を要求されることになりますので、この条項は重要です。
第1項 第4条の委任法の対象製品に対する義務が書かれています。
(a) 委任規制で定められた性能要件に従って設計・製造されていること。
(b) 第7条および委任規制で求められる情報が添付されていること。
(c) デジタル製品パスポート(DPP)が利用可能であること。これには、DPPサービスプロバイダーが保管する最新バージョンのバックアップコピーを含む。
第2項 適合性評価とCEマーキングについて書かれています。
第4条の委任法の対象製品は、上市前に委任法に規定された適合性評価を実施して技術文書を作らねばなりません。確認されたら適合宣言書を作ってCEマーキングを実施しなければなりません。
第3項 製品が上市されてから、10年間技術文書とEU適合宣言を保管しなければならないと書かれています。
まあ、第2項、3項は、基本RoHSと同じような手続きですね。
第4項 ここには量産時における維持や各種変更が行われた際の再評価について書かれています。
量産の場合、適合要件を引き続き満たしていることを確実にする手順が実施されているようにします。
製造工程や設計変更、適合宣言する際に参照される整合規格、共通仕様や技術仕様の変更は、適切に考慮する必要があります。適合性に影響が及ぶ場合は、再評価しなければなりません。
第5項 製品の識別情報の表示について書かれています。
型番、ロット番号、シリアル番号、またはその他の製品を識別できる情報を表示しなければなりません。製品のサイズや性質上それができない場合は、包装または製品に添付された文書に必要な表示する。
第6項 製造者情報について書かれています。
製造者の名称、登録商号または登録商標、連絡先の住所、および電子的な連絡手段を、以下の場所に明記しなければなりません。
(a) 該当する場合、デジタル製品パスポートの公開部分;
(b) 製品自体、またはそれが不可能な場合はその包装、もしくは製品に添付された文書。
住所は、製造業者に連絡できる単一の窓口を示すものでなければならない。連絡先情報は、明確かつ理解しやすく、判読可能でなければなりません。
第7項 取扱説明書(デジタル・紙)の提供について書かれています。
デジタル形式の取扱説明書(デジタル説明書)を添付しなければなりません。これは関係加盟国が定める理解しやすい言語で記述され、明確で判読可能であり、必要な情報(第7条(2)(b)(ii))を含む必要があります。
ただし、顧客や関係者の健康と安全に関する安全情報・説明書は、簡潔な形式であっても紙で提供しなければなりません。
その他にデジタル取扱説明書を提供する場合についての規定とそれを何時でもDLして保存できるよう提供し、製品の想定寿命期間(かつ上市・サービス開始から最低10年間)はオンラインでアクセスできるようにする必要があります。
その他に顧客の要請により紙媒体での提供などが書かれていますが、省略します。
第8項 不適合時の是正措置と当局への通知について書かれています。
上市・サービス開始した製品が規制に適合していないと判断した(または疑うに足る理由がある)場合、遅滞なく製品を適合させるための是正措置をとるか、必要に応じて直ちに回収・リコールを行わなければなりません。
製造者は、製品を販売または使用した加盟国の市場監視当局に、違反の疑いおよび是正措置について直ちに報告しなければならりません。
まあ、やっちゃった場合にどうするかが書かれています(さすがに、てへっ、ペロ!じゃすまないか)。
第9項 苦情受付チャンネルの設置とそれらの記録の管理について書かれています。
製造業者は、顧客が製品の潜在的な不適合に関する苦情や懸念を申し立てることができるよう、障害者のアクセシビリティのニーズを考慮した上で、電話番号、電子メールアドレス、または自社のウェブサイトの専用セクションなどの連絡手段を一般に公開しなければなりません。
本規則の目的上必要な期間、ただし、苦情や懸念が提出されてから 5 年を超えない期間、それらを記録として保管し、市場監視当局の要請に応じてその記録を提示しなければなりません。
第10項 国家当局への情報提供と協力義務が書かれています。
ここには、国家当局から要請があったら、適合性に関する必要な文書を全部出してね、15日以内で当局が容易に分かる言語でね、ということが書かれています(思いっきり要約)。
今回は第27条だけで終わってしまった
今回の記事は、第27条だけで終わってしまいました。
この後は、他の経済事業者の義務が延々と書かれているわけですが、製造者の義務の部分と同じような考え方ややり方の部分(つまり重複部分)もあります。
製造者の義務の部分が一番長く書かれていることもあり、今回はこれだけとしています。

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