労働安全衛生法関連の規則改正について(12)

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今回は、化学物質管理者の選任などの、管理に関する記事になります。実際の管理は、安全衛生委員会など、組織全体としての運用の話になるべきですが、今回は新たに必要になった部分のみです。

それではそれを見ていきましょう。

化学物質管理者を置かなければならない事業場や店舗

以下のような事業場は、化学物質管理者を置かなければなりません(2024年4月1日より施行)。

リスクアセスメント対象物を製造、取扱い、または譲渡提供をする事業場

つまりSDSを発行したり、受け取ったりする事業場は対象になります。

この際重要なのは、以下の点です。

  • 事業の種類や規模は関係がありません。
  • 工場、店社、営業所等事業場ごとに置かなければなりません。
  • 一般消費者の生活の用に供される製品のみを取り扱う事業場は、対象外です。

なので、たとえ営業所に従業員が3人しかいなくても、SDSを提供される製品を容器に小分けする作業をしていたら、化学物質管理者を置かなければなりません。

一方、営業所が、消費者向けの塩素系漂白剤の商品を取り扱っているだけなら、化学物質管理者を置く必要はないことになります。

化学物質管理者に対する要件は、化学品製造事業所とその他では異なる

リスクアセスメント対象物を製造している事業場とそれらを取り扱ったり、譲渡提供している事業場では、化学物質管理者に求められる要件が異なります。

リスクアセスメント対象物を製造している事業場においては、その化学物質管理者は、専門的講習の修了者があたらなければなりません。

一方、製造以外の取扱いや譲渡提供している事業所の場合は、そのような制限はありません。もちろん、講習は受けることは推奨されています。

じゃあどこで受けるんだよと言うことですが、ネットで「化学物質管理者 講習」と検索すると行っている団体が山ほど出てきますので、実績と信頼を考慮して近い場所で受けるのが良いかと思います。ネットによる講習もあるようですね。

保護具着用管理責任者の選任

リスクアセスメントに基づく措置として、労働者に保護具を使用させる事業場は増えることが予想されます。

このように保護具を使用させる事業場においては、これも2024年4月1日施行ですが、保護具着用管理責任者を選任しなければなりません。

どういう人がなるのということですが、これは、このシリーズで最初に見るべきページとして挙げている

化学物質による労働災害防止のための新たな規制について
~労働安全衛生規則等の一部を改正する省令(令和4年厚生労働省令第91号(令和4年5月31日公布))等の内容~

の下の方、関連通達等の改正省令等の施行通達の

労働安全衛生規則等の一部を改正する省令等の施行について(令和4年5月31日付け基発0531第9号)(令和5年10月17日一部改正)[PDF:431KB]

のP.25から、保護具着用管理責任者の選任、管理すべき事項等の項目に記載されています。

こういう時、規制って本当に面倒ですよね。

雇い入れ時等教育の一部業種での省略は廃止

これは、特定の業種では一部教育項目の省略が認められていたものを廃止するということなので、どんな業種でも、リスクアセスメント対象物を製造、取扱い、または譲渡提供をする事業場では、雇い入れ時等は、化学物質の安全衛生に関する必要な教育を行わなければなりません。

職長等に対する安全衛生教育が必要となる業種は増える

職長等に対する安全衛生教育は、今までも規定はありましたが、一部の業種は入っていませんでした。

今回、

  • 食料品製造業
    食料品製造業のうち、うま味調味料製造業と動植物油脂製造業は、すでに職長教育の対象
  • 新聞業、出版業、製本業、印刷物加工業

が加わります。この規定は、既に2023年4月1日に施行されています。

規制の年度が異なる規定があるので注意

今まできちんと説明してこなかった部分もあるのですが、労働安全衛生規則等の一部を改正する省令に関しては、実際に施行される年度が2023年4月1日で既に施行されているものと、2024年4月1日施行でこれからのものとが混在しています。

労働安全衛生法の新たな化学物質規制 [PDF:765KB]

などで確認しましょう。

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