REACH SVHC:追加分だけゆっくり解説(9)

REACH SVHC:追加分だけゆっくり解説ですが、2021年7月8日に新たな物質(物質群)が8個足されたので少しずつやっていきたいと思います。

というわけで、REACH SVHC:追加分だけゆっくり解説(9)は、新たに足された物質のうち、1,4-dioxaneです。
いやね、これがListの一番下にあるし、分子構造も簡単だし、物質としても1個だし、楽だったんです!言い訳でした、ごめんなさい。

第25次SVHC 1,4-dioxaneの基本情報

では、まず基本情報から行きましょう。

化学物質名:1,4-dioxane
和名:1,4-ジオキサン
別名:ジエチレンエーテル、1,4-ジエチレンジオキシド、ジオキシエチレンエーテル、p-ジオキサン、1,4-Diethylene dioxide、1,4-Diethylene dioxideなど
化学式:C4H8O2
分子量:88.11
構造式:

CAS RN:123-91-1
EC No.:204-661-8
融点:11℃
沸点:101℃

ということで、常温では液体ですが、冬寒い実験室なんかだと固体化していることもあるかもしれません。

1,4-dioxaneの危険性は何か

1,4-dioxaneが、SVHCに入れられた理由は、

  • 発がん性 (Article 57a)
  • 人の健康に深刻な影響与えるのと同等レベルの懸念(Article 57(f) – human health)
  • 環境への深刻な影響与えるのと同等レベルの懸念(Article 57(f) – environment)

となっていますが、いや下の二つ言ってることがよくわからない、、。

ECHAのSubstance Infocardによれば、この物質は、高可燃性の液体および蒸気であり、深刻な目の刺激を引き起こし、発がんの疑いがあり、呼吸器の刺激を引き起こす可能性があります、と書かれています。

また、日本の職場のあんぜんサイトのSDSによれば、上に書かれている危険性だけでなく、皮膚刺激、中枢神経系の障害、眠気またはめまいのおそれ、長期にわたる又は反復ばく露による腎臓、肝臓、中枢神経系の障害、長期にわたる又は反復ばく露による呼吸器の障害のおそれ

も書かれています。

どんなところに使われるのか

ECHAのSubstance Infocardによれば、欧州域内では1000t/y以上、製造もしくは輸入されています。

消費者が使うものには入っていません。また、ポリマー、pH 調整剤、水処理製品、実験用化学物質、潤滑剤およびグリース、医薬品などに使用されています。

といった用途が書かれています。

また日本のCHRIPに書かれている用途としては、
洗浄剤,合成皮革溶剤,反応用の溶剤,塩素系溶剤安定剤,医薬原料:化学工業日報社

セルロースエステル類及びセルロースエーテル類の溶剤,有機合成反応・抽出溶剤,トランジスター用・合成皮革用溶剤,塗料・医薬原料,試薬用,塩素系有機溶剤の安定剤,洗浄剤の調整用溶剤,繊維処理・染色・印刷時の分散・潤滑剤,パルプ精製時の溶剤等:NITE初期リスク評価書

とありますが、メインは溶剤と合成のための中間体が多い気がします。

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