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マイクロプラスチックについて(その2)

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今回は、新たにやることになったテーマ、マイクロプラスチックについて(その2)です。このシリーズは、あまり長くはならないと思います。

プラスチックの問題自体は今や非常に大きな問題で、規制の面でそれまで含めて取り扱うと収拾がつかなくなります。

また、各国法まで追う力は、管理人にはありません。

ということで、今回からは、ECHAにおいて提案されている制限に関して順次見ていきたいと思います。

マイクロプラスチックはECHAのHPのどこに書かれているのか

マイクロプラスチックについて(その1)の記事の際に参照WEBとして、ECHAのどこにマイクロプラスチックの記事があるのか書きました。

Microplastics - ECHA

これは、ECHAのHomeにあるHot topicsのところにあるべきものですが、現在は見えません。

何処にあるのかというと、その項の一番下に小さくmoreというリンクされる文字が書かれていますので、そこを押して頂けると見えるようになります。

さて、このマイクロプラスチックのHot topicsには何が書かれているのでしょう。
そのヘッダーには、マイクロプラスチックとはどういうものでどこから発生する、または何の目的で使用されるかなどの一般的項目が書かれています。

例えば、マイクロプラスチックは、車のタイヤや合成繊維のような大きなプラスチック片が摩耗して破れたときに、意図せずに形成される場合や、特定の目的のために意図的に製造され、製品に添加される(例えば顔や体のスクラブの中の角質除去ビーズ)場合があることが書かれています。

どんな懸念事項があるのか?

ECHAのマイクロプラスチックのページに書かれている懸念事項は、以下のようなものです。

前回の記事にも書きましたが、マイクロプラスチックは、一度環境に出ると生分解されません。なので魚介類などの動物に蓄積され、その結果として人間の食物としても消費されます。

マイクロプラスチックは、海洋、淡水、陸上の生態系や、食品、飲料水の中から発見されています。ようは、いたるところにあるということです。なので、マイクロプラスチックの放出が続くと、生態系や食物連鎖の永久的な汚染につながります。
実験室でのマイクロプラスチックへの暴露は、生物に対するさまざまな(環境)毒性および物理的影響に関連しています。

環境と人々の健康への懸念に促されて、いくつかのEU加盟国はすでに、消費者製品におけるマイクロプラスチックの意図的な使用を禁止する法律を制定、または提案しています。禁止されているのは、主に、使用後に洗い流す化粧品に含まれるマイクロビーズの使用で、マイクロプラスチックは研磨剤として使用されています。

前回の記事で、アメリカでは既にこのような規制が存在することを書きました。

次に以下のような使用量に関する記述があるのですが、これは文脈から欧州での量と考えられます。

マイクロプラスチックを含む製品が使用されると、毎年約42,000トンのマイクロプラスチックが環境中に排出されることになります。最大の汚染源は、人工芝のピッチに使用される粒状の充填材で、その放出量は最大16,000トンにのぼります。さらに、意図せずに形成されたマイクロプラスチック(プラスチックの大きな破片が摩耗して破れた場合)の放出量は、ヨーロッパの表流水に年間約176,000トンと推定されている。

以上の内容から一番の懸念は、食物連鎖上にマイクロプラスチックが入ってくることによる毒性(物理的にも化学的にも)であると考えられます。

更には以下の文が続くのですが、これを見るとどのような場合、どのような影響が、何に対して出てくるのかは完全にはわかっていない状態であることがわかります。従って、その影響について更なる研究が進められるでしょう。

(上記2段落は管理人の意見です)

欧州食品安全機関(EFSA)は2016年に、食品中のマイクロプラスチックおよびナノプラスチックに関する利用可能なエビデンスを見直した。専門家は、食品中のそれらの発生レベルと人間の健康への潜在的影響について、より多くのデータを作成する必要性を指摘した。そのため、EFSAは2021年に科学コロキウムを開催し、この分野の現状と進行中の研究について議論する予定です。

どんな製品にマイクロプラスチックは意図的に添加されているのか?

では、製品にマイクロプラスチックは何が使われているのでしょうか?ECHAのHPによれば、

肥料、植物保護製品、化粧品、家庭用および工業用洗剤、クリーニング製品、塗料、石油・ガス産業で使用される製品など、さまざまな製品に意図的に添加されています。また、マイクロプラスチックは、人工芝のスポーツピッチのソフトインフィル材としても使用されています。

とあります。結構いろいろなものに使用されているんですね。

消費者向け製品では、マイクロプラスチック粒子は研磨剤として最もよく知られていますが(例えば、マイクロビーズとして知られる化粧品の角質除去剤や研磨剤として)、製品の厚み、外観、安定性を制御するなど、他の機能を持つこともあります。また、グリッターやメイクアップに使用されることもあります。

全体として、EU/EEAでは毎年約145,000トンのマイクロプラスチックが使用されていると推定されています。

環境への放出量が42,000トンと上にありますので、使用量の約3割程度が環境中に放出されていることになります。結構な割合ですね。

規制についての動き

欧州におけるマイクロプラスチックの規制に関しては、

2017年、欧州委員会はECHAに対し、製品に意図的に添加されるマイクロプラスチック(物質や混合物など)について、EUレベルで規制措置を講じるための科学的根拠を評価するよう要請しました。

2019年1月、ECHAは、EU/EEA市場に投入される製品に含まれるマイクロプラスチックについて、環境への放出を回避または低減するための広範な制限を提案しました。

それ以降各種の議論が重ねられ、昨年8月に規制草案が発表されています。

また、ECHAのHPには、

本提案により、20年間で500,000トンのマイクロプラスチックの放出が防止されると予想されます。

欧州委員会は、プラスチック戦略および新循環経済行動計画の一環として、水生環境における非意図的に形成されたマイクロプラスチックの放出を削減するための他の選択肢を検討しています。

との記載もあります。

次回は、この規制草案について見ていきたいと思います。

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化学物質規制
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コメント

  1. パンチ より:

    明けましておめでとうございます。
    本年も宜しくお願い申し上げます。

    >プラスチックの問題自体は今や非常に大きな問題で、規制の面でそれまで含めて取り扱うと収
    >拾がつかなくなります。
    >また、各国法まで追う力は、管理人にはありません。

    各国法は中々難しいと思っていますが、
    日本国内でマイクロプラスチックの法整備が進むような動きがあるのかどうかを、
    記事として上げて頂けないでしょうか。
    追々で構わないと思ってますので、ご検討のほどお願い申し上げます。

    • OFFICE KS より:

      パンチ様、明けましておめでとうございます。管理人です。

      国内法ですか、うーん、それは審議会や研究会を追わないといけないので、普段やってないんですよね、管理人。
      他のサイトの方が、情報が早い気がします(^^;。
      何か、当方に情報が入ってきたら解説みたいな記事はできるかもしれません。

      • パンチ より:

        現時点で国内に関しては明確な形となって現れていないということでしょうね。
        御教示下さいまして、有難うございました。

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