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条約、法規いっちょかみ(その4)RoHS指令(2)

「条約、法規いっちょかみ」シリーズの4回目で、RoHS指令の2回目です。

RoHS指令の基本的なことは、前回記事、条約、法規いっちょかみ(その3)RoHS指令(1)にしてありますので、そちらをご覧ください。

今回は、製造者、認定代理人、輸入者にかかる義務の部分を解説します。RoHS指令は、欧州域内の人にかかる規制ですが、読むとサプライチェーンコントロールを要求しており、域外の人でもある程度仕掛けを持たないと対応できません。

製造者の義務

まずは、製造者の義務です。製造者は、義務の項目が最も多いので、これを見ておけば何をしなければならないかかなりわかります。

製造者の義務は、第7条に書いてあります。その中身は項目(a)から(j)まで10項目あります。書いてある項目を簡単に書く(正確に訳していません、項目のみと思ってください)と

(a)欧州に上市するときは、第4条(化学物質の制限の内容)の要件にあったものを設計、製造することを保証する。

(b)必要な技術文書を作り、Decision No 768/2008/EC の附属書 II のモジュール A に従った内部生産管理手順を実施するかさせる。

Decision No 768/2008/EC は、a common framework for the marketing of products, and repealing Council Decision 93/465/EECのことです。

ですので、欧州域内の生産者は内部生産管理手順を必ず作る必要があります。

(c)要求事項に適合していることが証明された場合は、EU適合宣言書を作成し、完成品にCE マーキングを貼付する。

(d)技術文書とEU適合宣言書はEEEが市場に出回ってから10年間保管すること。

(e)適合性を維持するために、連続生産のための手順を確実に実施する。いわゆる設計や特性の変更、適合宣言の際の整合規格や技術仕様の変更は十分考慮する。

(f)不適合の電子機器および製品リコールの登録を行い、販売業者にその情報を提供しなければならない。

(g)電子機器に型式番号、バッチ番号、シリアル番号、またはその他の識別可能な要素を付ける、それができない場合は、必要な情報を電子機器の包装または付属文書に記載する。

(h)製造者は、自らの名称、登録商標または登録トレードマーク、および連絡先となる住所を、電子機器に記載する。それができないなら、包装または電子機器に添付された文書に記載する。
住所は、製造者が連絡を取ることができる単一のポイントを示すこと。

(i)適合してない製品を誤って出した場合の措置のやり方が書いてある。

(j)当局からの確認があった場合、適合性を実証するために必要なすべての情報と文書を当該機関に提供し、実際にやった適合性を確保する措置のすべてについて協力する。これらは当局が容易に理解できる言語である必要がある。

認定代理人の義務

次は、認定代理人の義務です。第8条に書いてあります。とはいえ、実際には認定代理人は、製造者の代理人として仕事をするので、必要な情報等のことが書かれています。

(a)製造業者は書面による委任により、認定代理人を任命することができる。第7条の(a)項に定める義務及び技術文書の作成は、認定代理人への委任の一部ではない(つまり、ここは委任できない)。

(b)認定代理人は、製造業者から受領した委任状に規定された業務を行う。委任状は、認定代理人に少なくとも次のことを許可しなければならない。
ーEU適合宣言書および技術文書を、EEEの市場投入後10年間、各国の監視当局が自由に使用できるようフォローし保存する
ー管轄の国家機関からの合理的な要求に応じて、当該機関にEEEの本指令への適合性を証明するために必要なすべての情報と文書を提供する。
ー管轄の国家機関の要請に応じて、その指令の対象となるEEEの本指令への適合を確保するために取られるあらゆる行動について、管轄の国家機関に協力する。

輸入業者の義務

次は輸入業者の義務で第9条に書いてあります。この条項により輸出する皆さんは制約を受けることになります。

輸入業者にも多くの項目が課せられており(a)から(h)までの8項目あります。

(a)輸入業者は、本指令に準拠したEEEのみを上市する。

(b)輸入業者は、電子機器を市場に出す前に、適切な適合性評価手順が製造業者によって実施されていることを確認し、さらに製造業者が技術文書を作成していること、電子機器にCEマーキングが付されていること、必要な文書が添付されていることを確認し、製造業者が第7条のポイント(g)と(h)に定められた要求事項を遵守していることを確認する。

(c)製造業者における(h)項と同様の内容が書いてある。

(e)輸入業者は本指令の遵守を確実にするために、不適合のEEEとEEEのリコールの登録を行い、販売業者にその情報を提供する。(製造業者の(f)項とほぼ同様)

(f) 適合してない製品を誤って出した場合の措置のやり方が書いてある。 (製造者の(i)項と同様の内容)

(g)輸入業者は、欧州連合(EU)の適合宣言書のコピーを、欧州連合(EU)の市場監視当局が自由に使用できるように、欧州連合(EU)の市場監視当局の要請に応じて保管し、技術文書が市場監視当局に提供できるようにする。

(h)製造者の(j)項と同様の内容が書かれています。

上記のように輸入業者は、製造業者と似たような義務を受けます。しかしながら、輸入業者は、自分で技術文書の作成やCEマークの担保はできません。

従って、域外の製造業者に(b)項による指令遵守の要求をすることになります。このような仕掛けがあるので、RoHS指令は、域内の事業者にしか規制がかからないのに、域外の事業者にも影響が及ぶことになるのです。

製造者の義務が輸入者および販売業者に適用される場合

第10条には、代理店(もしくは卸業)(英語ではdistributors)の義務が書いてあるのですが、省略します。

第11条には、製造者の義務が輸入者および販売業者に適用される場合は、どういうときなのかが書いてあります。

輸入業者または販売業者が自分の名前または商標の下でEEEを市場に出す場合、または適用される要件への準拠に影響を与えるような方法で既に市場に出されているEEEを修正する場合には、輸入業者または販売業者が本指令の目的上、製造業者とみなされ、第7条に基づく製造業者の義務に従うこと

となっています。

つまり、自己ブランドにしたらあんたが製造者の義務を負うんだよということですね。

最後にもう一度書いておきますが、このシリーズは、大枠の解説であって逐条解説では全くありません。正しくは、原文を読んでください。

RoHS指令の話は、こんなに長くやる予定はなかったんだけど後1回だけ続きます。

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