REACH規則の基礎(その9)川下ユーザー・評価第1章ドシエの評価:条約、法規いっちょかみ(その21)

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今回の条約、法規いっちょかみ(その21)は、REACH規則(その9)です。

今回は、TITLE V DOWNSTREAM USERS つまり川下ユーザーの話からです。

条文でいえば第37条からになります。

では、いってみましょう。

ここでいうDOWNSTREAM USERS つまり川下ユーザーは、化学物質、混合物を使う人たち

ここのTITLE V DOWNSTREAM USERSは、第37条から第39条までとなっています。それらは、以下のようなものです。

第37条 Downstream user chemical safety assessments and duty to identify, apply and recommend risk reduction measures(川下ユーザーの化学物質安全性評価とリスク低減策の特定・適用・推奨義務)

第38条 Obligation for downstream users to report information(川下ユーザーの情報報告義務)

第39条 Application of downstream user obligations(川下ユーザーの義務の適用)

ここで言っている川下ユーザーは、欧州域内の川下ユーザーでしかも物質や混合物の製造者、輸入者、川下使用者(産業活動や職業活動上使用するもの)、流通業者ということになります。

*sei様のご指摘により修正

定義の書いてある条約、法規いっちょかみ(その10)REACH規則(その3)に川下使用者と流通業者の定義を載せ更新しました。

従って、日本のメーカーでは欧州に物質や混合物を輸出している場合のみが必要な情報の提供要求があるでしょう。

しかしながら、日本のメーカーが欧州に物質や混合物を輸出する場合、いずれにせよ欧州側の法人を通じて物質を登録する必要があるので、その際に必要な情報は提供されていると思います。

成形品を輸出する方々には、ほとんど関係がない部分になります。

ということで、中身はいろいろ書いてありますが、省略しちゃいます(^^;。管理人、なんて怠慢。

とはいえ、省略できるところはしないとREACH規則は、いつまでたっても終わりません。

TITLE VI EVALUATION(評価)

さて次は、TITLE VI EVALUATION(評価)です。

ここは、4つの章から構成されています。このEVALUATION(評価)の部分というのは、主にECHA(欧州化学品庁)がやることについて書かれています。ですので、ここも管理人が必要と思うところ以外省略してしまいます。

CHAPTER 1 Dossier evaluation (ドシエの評価)

Dossier(ドシエ)は、日本語だとどう訳すのが良いのかよくわかりませんが、関係する書類一式程度の意味です。ですのでここでは、REACH規則において必要な書類一式ということになります。

ドシエを評価するのは、欧州化学品庁(ECHA)の仕事なので、この章は条文の題の紹介だけにします。

第40条 Examination of testing proposals(試験提案の審査)

ここでいう試験は、化学物質についての試験のことです。試験そのものを行うのは提案者になります。

第41条 Compliance check of registrations(登録の適合性のチェック)

登録に必要な書類一式の適合性になります。

第42条 Check of information submitted and follow-up to dossier evaluation(提出情報の確認とドシエ評価へのフォローアップ)

ここの条項は、ECHAのみが実行することが書かれています。

第43条 Procedure and time periods for examination of testing proposals(試験提案の審査の手続きと期間)

この条項も、ECHAのみが実行することが書かれています。

ここから先は、先送り(いいのかそれで?)

見てきたように、EVALUATION(評価)を行うのは、基本的にECHA(欧州化学品庁)です。2章以降もECHAや各国がやることが主に書かれています。

その割には、条の数とか内容は多いので、だんだんつまらなくなってきました。なので2章以降は次回に回そうと思います。

どちらにしろ、日本にある法人ができることや関係することはあまり多くないと考えます。

免責事項

それと、このシリーズわかり易くするために砕けた表現などを使っていますが、規制にそんなものはあるわけがありません。正確性が欠ける場合があります。
また、REACH規則はかなり面倒な規則なので間違いがあるかもしれません。専門家の方で間違いを見つけた場合は、ご指摘ください。

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コメント

  1. Sei より:

    「ここで言っている川下ユーザーは、欧州域内の川下ユーザーでしかも物質や混合物の製造者、輸入者、川下使用者、流通業者ということになります。」
    これは間違いです。Article 3の13で定義されていますが、製造者(REACHでは物質の製造者)、輸入者以外の物質の使用者で、流通業者(distributor)と消費者は(consumer)は含まれません(いずれも域内に限る)。
    各条文をみてもらうと分かりますが、製造者、輸入者、流通業者は、川下ユーザー(downstream user)とは別に記載されています。

    • OFFICE KS より:

      Sei様、ご指摘ありがとうございます。管理人です。
      ああ、確かにそうでした。すっかり失念していました。

      修正いたします。

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