労働安全衛生法関連の規則改正について(7)

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今回も、「SDSの情報などに基づくリスクアセスメント実施義務」の続きです。特に、今年度に入っていくつかの具体的な実施項目に関する告示等が行われています。

その中のいくつかは、リスクアセスメントに関係します。今回は、それらについてのお話です。

では行ってみましょう。

化学物質のリスクアセスメントに関係する規則について

今回も

化学物質による労働災害防止のための新たな規制について
~労働安全衛生規則等の一部を改正する省令(令和4年厚生労働省令第91号(令和4年5月31日公布))等の内容~

のページを起点にしましょう。

ヘッダを化学物質のリスクアセスメントに関係する規則についてとしていますが、実際にはSDSへの記載にもかかわる内容となります。

濃度の基準の適用

上記のページをスクロールして下の方に行くと告示のところに、
労働安全衛生規則第五百七十七条の二第二項の規定に基づき厚生労働大臣が定める物及び厚生労働大臣が定める濃度の基準(令和5年厚生労働省告示第177号)[268KB]

と公示のところに
化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適用等に関する技術上の指針(令和5年4月27日技術上の指針公示第24号)[PDF:388KB]

というのがあります。

さらにその下の告示の通達と公示の通達のところに
労働安全衛生規則第577条の2第2項の規定に基づき厚生労働大臣が定める物及び厚生労働大臣が定める濃度の基準の適用について(令和5年4月27日付け基発0427第1号)[PDF:106KB]

「化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適用等に関する技術上の指針」の制定について(令和5年4月27日付け基発0427第2号)[PDF:696KB]

もあります。

ここで労働安全衛生規則第五百七十七条の二第二項というのは何かというと、(ばく露の程度の低減等)という項目に当たり、リスクアセスメントを行うことに伴って実施すべき項目が書かれいる条項になります。

この告示内容を読むと以下のことがわかります。

濃度基準が決められた化学物質(現時点では67物質)は、そのばく露する程度を濃度基準値以下にしなければならないと規定されています(施行は2024年4月1日から)。

しかもその濃度基準は、八時間濃度基準値(八時間時間加重平均値の基準)と短時間濃度基準値(十五分間時間加重平均値の基準)の2種類存在し、告示の別表1に濃度が書かれています。片方の濃度基準しかないものも両方の濃度基準があるものも存在します。

一方技術的基準である公示の方には、これらの物質を測定するやり方や計算方法などが載っています。

皮膚等障害化学物質等を扱う業務に対する保護具の着用

次に起点のページに戻って、その報道発表資料の項目の一つ上に、
皮膚等障害化学物質等に該当する化学物質について(令和5年7月4日付け基発0704第1号)(令和5年11月9日一部改正)[PDF:317KB]
があります。

ここには、保護具の使用による皮膚等障害化学物質等への直接接触の防止を行わなければならい物質が具体的に、296物質載っています。

実際には、改正省令等の施行通達の最初にある
労働安全衛生規則等の一部を改正する省令等の施行について(令和4年5月31日付け基発0531第9号)(令和5年10月17日一部改正)[PDF:431KB]
の中に、

第4 細部事項(令和6年4月1日施行)という項目があり、その8の(2)に

(2)本規定の「皮膚等障害化学物質等」には、国が公表するGHS分類の結果及び譲渡提供者より提供されたSDS等に記載された有害性情報のうち「皮膚腐食性・刺激性」、「眼に対する重篤な損傷性・眼刺激性」及び「呼吸器感作性又は皮膚感作性」のいずれかで区分1に分類されているもの及び別途示すものが含まれること。

とあり、別途示すものという項目があるのでそれに対応していることになります。

あー、法律や規則ってややこしい。

とにかくこれら物質を扱う際には、保護具を使って直接接触の防止を行わなければなりません。

当然何らかの危険有害性があるわけなので、リスクアセスメントの対象になります。

がん原生のある物質についての対応

がん原生のある物質についても今回の改正で新たな対応が求められています。

告示の項目に
労働安全衛生規則第五百七十七条の二第三項の規定に基づきがん原性がある物として厚生労働大臣が定めるもの(令和4年厚生労働省告示第371号)[PDF:55KB]
があり、

告示の施行通達として
労働安全衛生規則第577条の2第3項の規定に基づきがん原性がある物として厚生労働大臣が定めるものの適用について(令和4年12月26日付け基発1226第4号)(令和5年4月24日一部改正)[PDF:184KB]
があります。

これらのがん原生がある物質は、もちろん適切な取り扱いを行う必要がありますし、
労働者のばく露の状況、作業の概要等の記録を 30 年間保存しなければなりません。

この告示の適用年月日は2023年4月1日からになっています。

これらの告示及びその通達には、がん原生がある物質はどういうものなのかを示しています。ただ、実際の物質は書かれていません。

その代わり以下のように書かれています。

2 がん原性物質の対象物質について
令和5年4月1日においては、約 120 物質ががん原性物質の対象となり、また、労働安全衛生法施行令(昭和 47 年政令第 318 号)別表第9の改正によりリスクアセスメント対象物が追加されることに伴い、令和6年4月1日から約 80 物質ががん原性物質に追加されること。なお、本告示で定めるがん原性物質の一覧は、厚生労働省ホームページで公表する予定であること。

更には、SDSでの通知方法なども記載されています。

SDSの書き方やリスクアセスメントに対するに情報に影響する

これらの新たな告示や公示は、SDSの書き方にも影響してきます。更には、それを用いて行うリスクアセスメントを行う際の情報にもなります。

自律的という割には、結構細かいところまで規定していますよね。すべての事業者が、化学物質について詳しい知識を持っているわけではないので仕方がないのでしょうが、すべて読んで理解するのは、管理人のようなあまり深い知識を持たない人間には、つらいところです。

次回こそ、リスクアセスメントツール

今回は、昨年度から今年度に加わった実施項目で終わってしまいました。本当に苦手なところなので、間違いがあったら指摘してください。

次回こそ、リスクアセスメントツールに入っていこうと思います。

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