REACH 制限物質(その17):Entry52 

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REACH 制限物質(その17)は、Entry52のThe following phthalates (or other CAS and EC numbers covering the substance) (See group members) [Entry 52]です。ちなみにEntry53は欠番になっています。

次のフタレートで、グループの中に入っている物質を見なさいとありますので、見てみましょう。管理人の心の声(1個のEntryで沢山の物質入れられると書くほうは面倒!)。実際にはこれから書こうとしてるの他のEntryも、そんなのが多かったりするので気が進みません(^^;。

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Entry52に含まれる物質の基本情報

それでは、Entry52に含まれる物質にはどういうものがあるのか見ていきましょう。結構な羅列になるので、基本情報だけになります。

化学物質名:1,2-Benzenedicarboxylic acid, di-C8-10-branched alkyl esters, C9-rich
和名:ジアルキル(C=8、9(主成分)、10、分岐型)=フタラート
化学式:-
分子量:- 
CAS RN:68515-48-0
EC No.: 271-090-9
このCAS RNで調べると後で出てくるDINPと同じ名称が表示されます。CAS RNが違うのは、こちらが異性体混合物だからだです。

化学物質名:1,2-Benzenedicarboxylic acid, di-C9-11-branched alkyl esters, C10-rich
和名:ジアルキル(C=9、10(主成分)、11、分岐型)=フタラート
化学式:-
分子量:- 
CAS RN:68515-49-1
EC No.: 271-091-4 
このCAS RNで調べると後で出てくるDIDPと同じ名称が表示されます。CAS RNが違うのは、こちらが異性体混合物だからです。

化学物質名:Di-“isononyl” phthalate (DINP)
和名:フタル酸ジイソノニル
化学式:C26H42O4
分子量:418.6  
構造式:DINP
CAS RN:28553-12-0
EC No.: 249-079-5
別名:1,2-Benzenedicarboxylic acid, di-isononyl ester, Phthalic acid diisononyl ester,
融点-40℃?
沸点403℃?
引火点235℃?

化学物質名:Di-“isodecyl” phthalate (DIDP)
和名:フタル酸ジイソデシル
化学式:C28H46O4
分子量:446.7  
構造式:DIDP
CAS RN:26761-40-0
EC No.: 247-977-1
別名:ジイソデシルフタレ-ト、ベンゼン-1,2-ジカルボン酸ジイソデシル、1,2-benzenedicarboxylic acid, diisodecyl ester
融点-50℃?
沸点
引火点240℃?

化学物質名:Di-n-octyl phthalate (DNOP)
和名:フタル酸ジ‐ノルマル‐オクチル
化学式:C24H38O4
分子量:390.56
構造式:DNOP
CAS RN:26761-40-0
EC No.: 247-977-1
別名:ジオクチル=フタラート、1,2-Benzenedicarbonic acid, dioctyl ester
融点-25℃?
沸点380℃
引火点215℃?

融点や沸点、引火点にみんな?がついているのは、いろんな数値がありたぶん実験条件が違うものにより値が違うと思われるからです。

Entry52の物質の危険性は何か

日本の職場のあんぜんサイトでSDS情報を探すとこれらの物質は、生殖能または胎児への悪影響のおそれの疑いや長期継続的影響により水生生物に有害のおそれが見受けられるのですが、一方ECHAのSubstance Infocardでは、Di-”isodecyl” phthalateに水生生物への有害性が記載されているだけで、他の物質は記載がありません。

どこに使われているか

日本のCHRIPなどに書いてある使用例は、ほとんどが可塑剤用途です。それも塩ビの。一方ECHAのSubstance Infocardでは、潤滑剤、グリース、コーティング剤、作動油、接着剤、シーラント、ポリマーなどの用途が書いてあります。管理人は、粘度調整などに使われると聞いたことがあります。

制限条件

Entry52の物質群の制限条件は、以下のようなものです。

  1. 子供が口に入れることができる玩具や育児用品に、物質または混合物として、可塑化された材料の重量に対して0.1%を超える濃度で使用してはならない。
  2. 可塑化された材料の重量に対して0.1%を超える濃度のフタル酸塩を含む玩具や育児用品は、市場に出してはならない。
  3. (3.規則(EU) No.326/2015:第3項を削除)
  4. 本項目において「育児用品」とは、睡眠、リラクゼーション、衛生、子供への授乳または子供の吸啜を促進することを目的とした製品を意味するものとする。

お子さんが口をつけちゃうようなもの向けには使っちゃいけないってことですね。

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