SCIPのデータが公開されました

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2021年9月14日にECHAは、そのトップページ

製品に含まれる有害化学物質をもっと知る – SCIPデータ公開

と題して、SCIPデータが公になったことを発表しました。

トップページからはそのうち無くなると思いますので、実際のニュースリリースのページはこちらです。

それと、全く関係ないですが、ブログの見え方(スキン)をまた変更しました。

理由は、ちょっと緑が過ぎたかなと思い、多少落ち着いた感じにしてみました。また、記事リストを3列にしてみました、どちらがいいのかわかりませんが。それとカレンダーが見にくかったというのもあります。

それはさておき、公開されたSCIP DBを見ていきましょう。

公開されたのですが、いろいろと問題が

実際のSCIP-Databaseにアクセスしようとすると、ネットが早い環境の人たちはいいのですが、少しでも遅いと結構延々待たされます。ネットが混雑する時間帯は避けましょう。

ですので、良いPCとネット環境を準備しましょう。

さて、無事にアクセスできるとFig.1のような画面が現れます。

Fig.1 SCIPの初期画面

細かくて見えず申し訳ないのですが、データ数としては430万近くあります。defaultでは、1ページあたり50個のデータが表示されるので、8万ページ以上になりますね。

上にある青いアイコンの一番左の虫眼鏡ツールを押すと、検索をするための条件項目が開きます

Fig.2 検索条件画面
Fig.3 検索条件画面(続き)

項目としては、Article identity, Article category, Material & Mixture category, Substance of concernが見えますね。

こんな感じでいろいろな項目で検索することができます。

では、例えばSVHCの鉛が入っているものを検索してみましょう。

Fig.4 鉛含有品の検索結果(拡大

管理人が検索したときは、登録総数が4,285,273でした。鉛の検索結果を見ると4,017,099 Itemです。つまり、SCIP DBの実に約94%は鉛のデータなのです。もちろん複数のSVHCが含まれている場合もあると思いますが、これはもう鉛のデータベースといってもいいですね(^^;。

管理人は、鉛が絶対多いよなと思っていましたが、ここまでとは思いませんでした。

次にDEHPを調べてみた結果の一部が、Fig.5です。

Fig.5 DEHP含有品の検索結果(一部)(拡大

DEHPの検索結果は、193,064Itemで、全体の約4.5%ほどあります。

この中の一つItemの詳細を開いたものがFig.6です。詳細は、一番右にある青いボタンをクリックすると見ることができます。

Fig.6 DEHP含有品内容(拡大

どこにDEHPが入っているかということは、白枠左の名称部分を展開していくと分かるようになっています。

この成形品はワイヤーハーネスなわけですが、これが実際に何に使われているかはわかりません。部品を組み合わせて物を作っている方はわかると思いますが、BOMの一部しか書かれていないことになります。

ですので、この状態(今のSCIPの状態)では、管理人的には使い道はよくわからないです。

次に、鉛とDEHPの両方が含まれているItemを調べようとしたのですが、どうしたらいいのかわかりませんでした。

わかる方がいたら教えてください。

ニュースリリース では、SVHCの例として鉛のほか、

  • lead (e.g. in ball bearings, batteries);
  • lead monoxide (e.g. in lamps, vehicle parts);
  • lead titanium trioxide (e.g. in electric cookers);
  • silicid acid, lead salt (e.g. in lead crystalware, vehicle coatings); and
  • 1,6,7,8,9,14,15,16,17,17,18,18-Dodecachloropentacyclo[12.2.1.16,9.02,13.05,10]octadeca-7,15- diene, more commonly referred to as “Dechlorane PlusTM” (e.g. in paints, glues)

をあげているのですが、これらの中でDEHPよりItem数が多いのは、lead monoxideだけです。

管理人の個人的感想

ここからは、管理人の完全な個人的感想ですので、異論は認めます(^^;。

一番の問題は、このItem情報で、一般の人も含め廃棄物処理の人でさえ何にSVHCが入っているのか特定ができないだろうということです。

もう一つは、SVHCやほかのアイテムもそうだと思うのですが、andとかorの検索が弱いので必要な情報を抽出できないです。

ほとんど、鉛および鉛化合物のデータベースになってしまっています(これは、事実なので仕方ないのかもしれませんが)。

これを使って何をしたいのかというか何ができるのかよくわからないです。

とまあ、「多くの金と時間をかけてどうしたいの?」というが今のところの感想です。ECHAだけの時間と労力じゃないということがわかってるのかな、規制を決めた人。使えるようなるまでは、長い道のりだろうなあ。

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