REACH SVHC:追加分だけゆっくり解説(16)

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REACH SVHC:追加分だけゆっくり解説ですが、2021年7月8日に新たな物質(物質群)が8個足されたので少しずつやっています。

というわけで、REACH SVHC:追加分だけゆっくり解説(16)は、新たに足された物質のうち、Phenol, alkylation products (mainly in para position) with C12-rich branched alkyl chains from oligomerisation, covering any individual isomers and/ or combinations thereof (PDDP)です。

いや、なげーよ、┐(´д`)┌。

第25次SVHC Phenol, alkylation products (mainly in para position) with C12-rich branched alkyl chains from oligomerisation, covering any individual isomers and/ or combinations thereof (PDDP) の基本情報

では、まずいつものように、基本情報からと言いたいところですが、この物質は、展開すると6物質が例示されます。

しかもEntry名からしていろいろな化合物の混合物の総称です。しかもそれに、固有のEC No.が取られているという状態になっています。

ですので、

化学物質名:Phenol, alkylation products (mainly in para position) with C12-rich branched alkyl chains from oligomerisation, covering any individual isomers and/ or combinations thereof (PDDP)
別名:Doverphos® 7 (Dover Chemical Corporationの登録商標)
CAS RN: –
EC No. : 799-972-3

のような感じになってしまうのですが、展開されている物質もあるのでそちらの情報も見ていきましょう。すぐに情報が見つからなかったものは、載せていません。

化学物質名:Phenol, dodecyl-, branched
和名:ドデシル(分枝型)フェノール
化学式:C18H30O
構造式:
分子量:262.4
CAS RN:121158-58-5
EC No.:310-154-3

この物質だけは ECHAのSubstance Infocardに結構な情報が載っています。

危険性に関しては
この物質は重度の皮膚の火傷と目の損傷を引き起こし、生殖能力に損傷を与える可能性があり、水生生物に対して非常に有毒であり、水生生物に対して非常に有毒であり、長期的な影響があり、重度の目の損傷を引き起こすとされています。
更には、生殖能力や胎児にダメージを与える可能性があるとされています。

この物質は、REACHに登録されており、欧州市場には、年間1000~10000t 製造もしくは輸入されています。

使用されている場所は、いわゆる工場で、他の化学物質や、ゴムもしくはプラスチックを製造する際に使用されます。

化学物質名:Phenol, (tetrapropenyl) derivatives
和名:フェノールのテトラプロペニル誘導体
CAS RN:74499-35-7
EC No.:-

化学物質名:Phenol, tetrapropylene-
和名:ドデシルフェノール
別名:Dodecyl phenol
化学式:C18H30O
分子量:262.4
CAS RN:57427-55-1
EC No.: –

化学物質名:Phenol, 4-dodecyl, branched
別名:PDDP
化学式:-
CAS RN:210555-94-5
EC No.:-

化学物質名:4-isododecylphenol
和名:4-イソドデシルフェノール 
CAS RN:27459-10-5
EC No.:608-055-8

化学物質名:Phenol, 4-isododecyl-
CAS RN:27147-75-7
EC No.:-

最初の物質である Phenol, dodecyl-, branched 以外は、調べていってもあまり詳しい情報もなく、化学構造もよくわからなかったりします。

管理人が思うところ、今回のEntryである Phenol, alkylation products (mainly in para position) with C12-rich branched alkyl chains from oligomerisation, covering any individual isomers and/ or combinations thereof (PDDP)
に当てはまるCAS.RNを持つものを列挙している感じです。

というのもこれらの化合物は、多分、合成条件などは違うのでしょうが、実際には全てフェノールのp位に主にC12のアルキルが置換されている化合物になっているからです。

実際には、色々な異性体の混合物が含まれている状態の化合物というか混合物になっているはずです。

Phenol, alkylation products (mainly in para position) with C12-rich branched alkyl chains from oligomerisation, covering any individual isomers and/ or combinations thereof (PDDP) の危険性は何か

これらの物質が、SVHCに入れられた理由は、

生殖毒性 (Article 57c)
内分泌かく乱性(Article 57(f)-環境)
内分泌かく乱性(Article 57(f)-人の健康)

です。

Phenol, alkylation products (mainly in para position) with C12-rich branched alkyl chains from oligomerisation, covering any individual isomers and/ or combinations thereof (PDDP) はどこに使われているのか

実際に使用される場面は、上の Phenol, dodecyl-, branched の説明に記載しました。
通常、日常でお目にかかることはなく、含まれている最終製品もまずないと思われます。

第25次SVHCの解説がようやく終了、来年1月までお休み

今回で、7月8日に発表された第25次SVHCの解説がようやく終了しました。結構かかりましたね。

次は、第26次ですね。来年の1月に発表でしょうからそれまでお休みです。

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