REACH 制限物質(その54):Entry17 

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今回のREACH 制限物質(その54)はEntry17のLead sulphatesです。

前回のREACH 制限物質(その53):Entry16と同様鉛の化合物です。

今回の物質は、展開すると二つの物質が示されています。

では、その物質について見ていきましょう

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Entry17 Lead sulphatesの基本情報

まずEntry17の2物質の基本情報を見ていきましょう。

化学物質名:Sulphuric acid, lead salt Pbx SO4
和名:硫酸鉛(1:?)
別名:硫酸鉛
化学式:H2O4S.xPb
分子量:-
CAS RN : 15739-80-7
EC No.: 239-831-0

化学物質名:Lead sulphate PbSO4
和名:硫酸鉛(II)
別名:Lead (II) sulfate
化学式:PbSO4
分子量:303.26
CAS RN : 7446-14-2
EC No.: 231-198-9
この物質は、白色の固体ですね。

今回も無機化合物なので構造式は書いていません。

Entry16 の物質の危険性は何か

ECHAのSubstance Infocardによれば、Sulphuric acid, lead salt Pbx SO4、この物質は胎児に障害を与え、生殖能力を損なう疑いがある、水生生物に非常に有害であり、長期的影響を及ぼす、飲み込むと有害、吸い込むと有害、長期または反復暴露により内臓に障害を与える可能性がある、と書かれています。

もう一方のLead sulphate PbSO4についても、上と物質に対してと全く同じ文章が使われているので、同じということになります。

職場のあんぜんサイトの硫酸鉛の安全データシートには、上記の危険性に加え、発がんのおそれも記載されています。

日本においては、両物質とも安衛法の鉛中毒予防規則の対象になるほか特定第1種指定化学物質です。

Entry16の物質はどこに使われているのか

ECHAのSubstance Infocardによれば、Lead sulphate PbSO4は、まずREACHには登録されているが欧州地域内で製造・輸入が行われていないと書かれています。

ということは、欧州域内では工場の反応中間体としてできる可能性はあるにしても、別の形になってしまいLead sulphate PbSO4としては無いということになります。

Sulphuric acid, lead salt Pbx SO4については、更に情報がありません。

NITEのCHRIPでは、Lead sulphate PbSO4は、用途としてペイント顔料,釉薬,触媒,樹脂安定剤があげられています。

日本ではまだ一部の分野で使用されているのかな。樹脂安定剤としては、過去にPVCの安定剤として使われていました。しかしながら、鉛に関する規制、RoHS指令もあり、今では使用されていないと思います。

制限条件

Entry17の物質Lead sulphatesの制限条件は、以下の通りです。

この内容は、Entry16のLead carbonatesのものと全く同一です。

物質または混合物が塗料としての使用を意図している場合、物質として、または混合物として上市または使用し てはならない。
ただし、加盟国は、国際労働機関(ILO)条約第13条の規定に基づき、美術品、歴史的建造物及びその内部の修復及び維持のための物質又は混合物の自国内での使用を許可することができる。
また、その用途のために市場に出すことを許可する。加盟国は、この適用除外を利用する場合、その旨を欧州委員会に通知しなければならない。

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