REACH SVHC:追加分だけゆっくり解説(18)

広告
「スポンサーリンク」

REACH SVHC:追加分だけゆっくり解説ですが、2022年1月17日に第26次SVHCとして、新たな物質(物質群)が4個足されたので少しずつやっていきます。といっても合計4回で終わってしまいます。

というわけで、REACH SVHC:追加分だけゆっくり解説(18)は、新たに足された物質のうち、tris(2-methoxyethoxy)vinylsilaneです。

第26次SVHC tris(2-methoxyethoxy)vinylsilaneの基本情報

では、tris(2-methoxyethoxy)vinylsilaneの基本情報を見てみましょう。

化学物質名:tris(2-methoxyethoxy)vinylsilane
和名:[トリス(2-メトキシエトキシ)](ビニル)シラン
別名:ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シラン、Vinyl tris(2-methoxyethoxy) silane
化学式:C11H24O6Si
構造式:
分子量:280.39
CAS RN:1067-53-4
EC No.: 213-934-0

融点や沸点は、測定条件が違う情報がネットに載っていたりしたので割愛しました。

tris(2-methoxyethoxy)vinylsilaneの危険性は何か

この物質が、SVHCに入れられた理由は、生殖毒性 (第57条c)によるものです。

ECHAのSubstance Infocardによれば、欧州連合が承認した調和的分類および表示(ATP15)によると、この物質は生殖能力を損ない、胎児に障害を与える可能性があるとあります。

また、他のSDSによれば、この物質は飲み込むと有害のおそれ、皮膚に接触すると有害、強い眼刺激に言及されています。

tris(2-methoxyethoxy)vinylsilaneの使用用途はどこか

ECHAのSubstance Infocardによれば、この物質は、欧州域内での生産もしくは輸入は、1000t/y以上10000t/y未満となっています。

この物質は、消費者向け製品への使用データはありません。

この物質は、接着剤およびシーラント、ポリマーなどに使用されます。また、非金属表面処理製品、実験用化学品にも使用され、他の物質を作るための中間体としても使用されます。

このため、繊維、革または毛皮、木材および木製品、パルプ、紙および紙製品、ゴム製品、プラスチック製品、加工金属製品、電気、電子および光学機器、機械および車両など幅広い分野の製品に結果として使用されています。

NITEのCHRIPによれば、この物質は、シランカップリング剤です。このため、使用された後は、元の物質の形は保持しておらず、反応して別の形になっています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました