REACH SVHC:追加分だけゆっくり解説(4)

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今回は、REACH SVHC:追加分だけゆっくり解説(4)です。

今回で、第23次のSVHCの記事はおしまいになります。次回記事を書くのは、新たにSVHCが追加されてからですから、来年になってしまうかもしれませんね。

それでは、いってみましょう。

第23次SVHC Butyl 4-hydroxybenzoate (Butylparaben)

REACH SVHC:追加分だけゆっくり解説(4)、つまり第23次SVHCの最後に解説する化合物は、Butyl 4-hydroxybenzoate (Butylparaben)です。

第23次SVHCで加えられた化合物は、REACH認可候補物質(第23次SVHC)が2020/6/25に公表されましたをご覧ください。

化学物質名:Butyl 4-hydroxybenzoate (日本では、ブチル=4-ヒドロキシベンゾアート)
別名:Butylparaben, n-Butyl p-Hydroxybenzoate, Butylparaben, 4-ヒドロキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸ブチルなど
化学式:C11H14O3
分子量:194.23  
構造式:Butyl 4-Hydroxybenzoate
CAS RN:94-26-8
EC No.:202-318-7

融点は、69.0 ~72.0 °Cだそうですので、常温では固体です。

何を理由にSVHCに入れられたかという点は Article 57f にある人健康の内分泌かく乱性が理由になっています。

Butyl 4-hydroxybenzoate (Butylparaben)の危険性は何か

SDSで見ると、Butyl 4-hydroxybenzoate (Butylparaben)の危険性は、以下のように記載されています。

眼の炎症を引き起こす可能性や、蒸気やミストによる呼吸器の炎症の可能性も記載されています。
アレルギー皮膚炎を引き起こす可能性についても言及されています。

化粧品の宣伝で、パラベンフリーというのがありますが、この物質はそのパラベンの1種になります。

どんなところに使われるのか

ECHAのニュースリリースで使用例として挙げられているのは、化粧品、パーソナルケア製品、医薬品です。

この物質は、欧州域内には年10-100t範囲の製造輸入となっています。あんまり多い量ではありませんね。

またECHAのSubstance Infocardによっても、消費者向け製品において、化粧品、パーソナルケア製品、医薬品に使用されているとあります。もちろん、それを作る工程では使用されますが、それ以外のところで使われるという記述は、ほとんどありません。

またNITEのCHRIPにおける用途説明でも、化粧品・医薬・食品などの防カビ剤,保存料となっており、用途はほぼこのような目的に限られるとみてよいでしょう。

Butyl 4-hydroxybenzoate (Butylparaben)含有の可能性

ここからは、管理人の主観が入っていますので、決して鵜呑みにしないでください。参考情報程度であり必ず自分で判断して下さい。プライバシーポリシーにも書いてある通り、管理人は一切の責任を負いません。SVHCの解説の際は、必ずこの注意書きが入ります。

この物質は、混合物である化粧品・医薬・食品などに防カビ剤,保存料として多く使われてきました。
この物質は、成形品で使用される場合は、防カビ機能が必要という場合に限られるでしょう。
日本においては、食品衛生法の別表第1 第2表に通し番号1226に4―ヒドロキシ安息香酸ブチルとして掲載されています。

管理人は、食品やコスメティックなどは、全く専門外ですのでこの物質に関しての詳細は、そちらの方面に強い方に相談されることをお勧めします。


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